作業委託
ドローン防除などの作業を、農業支援サービスの事業者やJA・近くの農家に頼みます。機械も操縦する人も、頼んだ先が用意します。
向いている人:機械を使う日数が少ない人、まず作業の結果を見てみたい人

使う時間が短い機械は、借りるか頼む。
農研機構は、ドローンのように使う時間が短い機器は、賃借や受託サービスの利用も考えるよう示しています。
有償の農業支援サービスを使っている農業者は31.3%。
農林水産省の令和7年度の調査です(認定農業者などへの調査で、農業者全体の数字ではありません)。
リースにも国の補助があります。
担い手向けの事業ではリースは取得額の3/7相当、新規就農者向けの経営発展支援事業でも機械リースが対象です。
契約の前に、料金の全体と責任の範囲を確認しましょう。
国のガイドラインは、事業者に追加費用を含む料金や、故障・損失時の責任範囲などを示すよう求めています。
ドローン防除などの作業を、農業支援サービスの事業者やJA・近くの農家に頼みます。機械も操縦する人も、頼んだ先が用意します。
向いている人:機械を使う日数が少ない人、まず作業の結果を見てみたい人
決まった期間だけ機械や機器を借ります。水田の水管理機器のように、1シーズン単位で借りられるものもあります。
向いている人:自分で操作して、合うかどうかを確かめてから買いたい人
リース会社が買った機械を、数年単位で借りて使います。国の補助の対象になる場合があります。
向いている人:長く使うことは決まっているが、最初にまとまったお金を出しにくい人
近くの農家や集落、グループで機械を持ち合い、使う時期を調整して使います。
向いている人:近くに一緒に使える仲間がいて、作業の時期をずらせる人
年2回の防除で、作業委託と購入の「年あたりの費用」を比べました。委託料は公開されている料金9件の中央値(2,140円/10a、農薬代を含まない)、購入は価格を公表しているいちばん安い機体(飛助10、1,097,800円)と操縦講習の受講料を7年でならした額です。
| 面積 | 作業委託 | 購入 | 年あたりの費用が安いのは |
|---|---|---|---|
| 1ha | 4.3万円 | 19.2万円 | 作業委託 |
| 2ha | 8.6万円 | 19.2万円 | 作業委託 |
| 3ha | 12.8万円 | 19.2万円 | 作業委託 |
| 5ha | 21.4万円 | 19.2万円 | 購入 |
| 10ha | 42.8万円 | 19.2万円 | 購入 |
| 20ha | 85.6万円 | 19.2万円 | 購入 |
| 30ha | 128.4万円 | 19.2万円 | 購入 |
この条件では、面積がおよそ4.5haより広いと、購入のほうが年あたりの費用が安くなる計算です。ただし購入の費用には、バッテリーの買い足し・保険・修理・点検(例:1回90,200円)・自分で散布する時間を含めていません。実際の分かれ目は、これより広い面積になります。
面積や回数を変えて、費用シミュレーターで試算する →料金や条件を公開しているサービスの例です(2026年10月4日時点)。おすすめ順ではなく、方法ごとに並べています。対象地域や在庫は変わるので、申し込み前に提供元に確認してください。
| サービス | 道具 | 料金 | 地域・条件 |
|---|---|---|---|
| 農業支援サービス事業者リスト 農林水産省 | 農業機械全般 | 閲覧無料(各サービスの料金はリスト内に事業者ごとに記載) | 全国/情報表示ガイドラインに基づき、サービス内容・対象地域・料金・最低利用期間・農業者がすべきこと等を統一形式で掲載。全80事業者・141サービス(令和8年7月3日時点)。ドローン散布代行、作業受託、農業機械シェアリング・レンタル、人材供給などを含む 利用前に「利用にあたっての免責事項等」を確認するよう記載 |
| 農辞苑(農業支援サービスのポータル・マッチングサイト) 一般社団法人AgVenture Lab | 農業機械全般 | 要問い合わせ | 全国/ドローン散布などの作業サービス、機械のレンタル・販売、営農管理アプリ等のサービス情報を掲載し、農業者と提供事業者をつなぐ |
| 農業用ドローンによる散布サービス(農機具王 兵庫店) 株式会社リンク(農機具王 兵庫店) | 農業ドローン | 液体肥料プラン 通常3,705円/10a、カメムシ防除プラン 通常2,570円/10a(税込、資材代込み)。初年度特別価格は2,000円/10a・1,800円/10a | 兵庫県(対応可能地域の詳細は要問い合わせ)/初年度特別価格は同店で対象の農薬・液体肥料を購入した生産者が対象。利用条件・対象作物・散布時期は要問い合わせ |
| ドローン等を活用した農薬散布・施肥の請負 大信産業株式会社 | 農業ドローン | 水稲防除 5,000円/10a(農薬費込み)。柑橘防除は1万円/10a程度+初回の自動飛行ルート作成費2,000円/10a | 中四国/通年・1日単位。水稲は作業開始の2週間前までに申込が原則。JAと業務委託契約を結び、JAが募集窓口(契約JAは2JA) 農業者側で農地の確定、ドリフト影響の把握、散布前の圃場周辺への周知が必要 |
| サービス | 道具 | 料金 | 地域・条件 |
|---|---|---|---|
| 農薬散布用ドローン『AC101 connect』レンタルサービス SkyLink Japan(株式会社WorldLink & Company) | 農業ドローン | 夏季(3/1〜8/31)198,000円〜/6泊7日、冬季(9/1〜2/28)132,000円〜/6泊7日、冬季長期495,000円〜/28泊29日(いずれも税込) | 全国(配送)/最低6泊7日から。機体・液剤散布装置・バッテリー1本・充電器1台が含まれる。配送で受け取り、同梱の伝票で返却 AC101 connectの専用操縦資格(オペレーター認定証)を持つ人が対象。資格がない場合はまず教習が必要 |
| 農業用ドローンレンタル(DJI AGRAS T10) 株式会社オーシャンテック ドローン事業部 | 農業ドローン | 1日49,500円(税込、4日間までの基本プラン) | 山口県下関市(市内農業従事者向けプラン)。その他地域向けプランは要問い合わせ/4日間まで(長期は要相談)。T10本体・送信機1台・専用バッテリー5本・専用充電器1台 DJI AGRAS T10の技能認定証と飛行許可承認書を持ち、事前登録した人が対象 |
| AF305 残価レンタル(自動操舵 精度診断サービスと併せて案内) AllynavAG株式会社(パートナー:株式会社MAZEX、株式会社AIRSTAGE、各地販売店) | 自動操舵 | AF305 残価レンタル 40万円/45万円(税区分・期間の明記なし) | 全国(精度診断サービスを全国で提供と記載)/事前に無料の精度診断(取付可否、CLAS/RTKの受信状況、推奨機種、想定精度の確認)を受け、レンタルで精度を体験してから購入を検討する流れ 「自分のトラクターに付くか」「電波が入るか」を購入前に現地で確認できると案内 |
| 水まわりくん レンタルプラン 株式会社ほくつう | 水管理 | 要問い合わせ | 通常購入・リースプラン・レンタルプランの3通り。期間・料金は問い合わせ レンタルプランは「試験的に導入してみたい方におすすめ」と記載 |
| 水管理システム機器の貸与及び設置・撤去 エネルギープロダクト株式会社 | 水管理 | 水位センサー1台6,000円/年、給水ゲート1台13,500円/年(いずれも税別)。設置・撤去対応費2,000円 | 熊本県(原則、上益城郡山都町内。その他県内は応相談)/田植後〜稲刈り直前。設置・撤去とサポート込み。不具合対応は2,000円/回、拠点から5km超は燃料費、水口への塩ビパイプ装着費は別途。利用希望の2か月前までに相談 給水ゲート設置には水口への塩ビパイプ装着が必要。電波状況によっては設置できない場合がある |
| e-minori plus(イーミノリ プラス)レンタル ディーピーティー株式会社 | ハウス環境制御 | 要問い合わせ | レンタルあり(金額は相談)。クラウド利用料が月額4,000円(税抜)。ノード数により追加費用の可能性あり。期間限定利用はまず問い合わせ |
| ハウスファーモ 1週間の無料お試し(デモ機貸出) 株式会社farmo | ハウス環境制御 | 貸出料・お届け送料は無料(返却送料は利用者負担) | 到着日を含む7日間。機種は選べない。最新条件は申込ページで確認 ハウスファーモはハウス内環境の計測・通知用(機器の制御はしない) |
| サービス | 道具 | 料金 | 地域・条件 |
|---|---|---|---|
| 農業かんたんサポート JA三井リース株式会社 | 農業機械全般 | 要問い合わせ | リース・割賦販売・支払委託から選択。月払いのほか年払い・半年払いも可。リース・割賦契約には動産総合保険を付保。個人契約は第三者連帯保証人原則不要(法人・営農集団は代表者保証が必要) 営農年数3年以上の生産者は最高2,000万円まで。3年未満は個別相談 |
| 水まわりくん リースプラン 株式会社ほくつう | 水管理 | 要問い合わせ | 期間・料金は問い合わせ リースプランは「初期費用を抑えて導入したい方におすすめ」と記載 |
| サービス | 道具 | 料金 | 地域・条件 |
|---|---|---|---|
| ドローンシェアリング(XAG P30) 株式会社サングリン太陽園 | 農業ドローン | 機体1機9万円(税抜) | 北海道内/冬季を除く期間。最低利用期間2日間。農薬・肥料・種子代は別途。操縦士の派遣要請は追加料金。機体に賠償責任保証付き(破損時は一部自己負担あり) XAGの農薬散布用UAVオペレーター認定証が関係資格。ドローンを所有せずに自分の圃場を散布でき、初期費用を抑えられると記載 |
作業委託やレンタル・シェアリングを提供する事業者を、国は「農業支援サービス」として育てています。
農林水産省は、農業支援サービスを「農業現場における作業代行やスマート農業技術の有効活用による生産性向上支援等、農業者に対してサービスを提供することで対価を得る業種」とし、データ分析やドローン散布等の作業受託、農業機械のシェアリング、農業現場への人材供給等を例に挙げている。
農林水産省のガイドラインは、ロボットやAI、IoT等のスマート農業技術は「それぞれの農業経営で個別に導入するには経営上の大きなコスト負担が課題」とし、その対応として収穫作業の受委託やデータ分析サービス等の多様な農業支援サービスが登場していると述べている。
出典:農業支援サービス提供事業者が提供する情報の表示の共通化に関するガイドライン(2021年3月)
農林水産省は、情報表示ガイドラインに沿った農業支援サービス事業者リスト(2026年7月3日版)を公開しているほか、2026年3月に主要な3つの作業受託(無人航空機防除、草刈り、稲作収穫)の標準的な工程や安全対策等をまとめた「農業支援サービスにおける標準ガイドライン」を策定した。
※事業者リストには利用にあたっての免責事項が付されている。
スマート農業技術活用促進法は令和6年6月14日に成立し、10月1日に施行された。農業者等の「生産方式革新実施計画」と、技術の開発・供給を行う事業者の「開発供給実施計画」の2つの認定制度を設け、認定を受けた者は金融等の支援措置を受けることができる。
※開発供給実施計画の申請者には農機メーカーやスタートアップのほかサービス事業者も含まれる。認定には計画ごとの要件がある。
農林水産省の農業者への意向調査の結果です。
令和7年度の農林水産省調査では、有償の農業支援サービスを「利用している」と回答した農業者は31.3%、「利用していない」は68.7%だった。利用していない者のうち「今後利用する意向がある」は28.6%だった。
※調査対象は認定農業者等がいる個人経営体の世帯主及び団体経営体の代表者20,000人(回答11,147人)で、農業者全体の推計ではない。過去1年間の販売金額1位の部門のサービスが対象。
出典:令和7年度 食料・農林水産業・農山漁村に関する意識・意向調査 農業支援サービスに関する意識・意向調査結果(2026年6月)
有償サービスを利用している農業者が利用しているサービスを4類型別にみると、「専門作業受注型」(作業委託)が82.6%と最も高く、次いで「人材供給型」27.0%、「データ分析型」12.9%、「機械設備供給型」10.0%だった(複数回答)。水田作では「ドローンによる農薬散布・施肥」の割合が最も高かった。
※回答者は認定農業者等に限られる。
出典:令和7年度 食料・農林水産業・農山漁村に関する意識・意向調査 農業支援サービスに関する意識・意向調査結果(2026年6月)
今後有償サービスの利用を希望する理由として、現在利用中で他のサービスも希望する者では「営農継続のため」65.1%、「自身で購入せずに最新機械を活用することができるため」36.0%、現在未利用で利用意向がある者ではそれぞれ68.9%、32.6%だった(複数回答)。
※意向調査の回答であり、実際の費用削減効果を示すものではない。
出典:令和7年度 食料・農林水産業・農山漁村に関する意識・意向調査 農業支援サービスに関する意識・意向調査結果(2026年6月)
同調査では、「機械設備供給型」の農業支援サービスを、農業支援サービス提供事業者からレンタルやシェアリングされたトラクター等の農業機械の利用と説明している。
※同調査では「共同利用組合等による農業機械の共同利用」は対象とならない取組例とされており、組合内の共同利用はこの統計に含まれない。
出典:令和7年度 農業支援サービスに関する意識・意向調査(調査の概要)(2026年6月)
同成果資料は、各種スマート農機をフルセットで導入するのではなく、ドローン等の利用時間の短い機器は賃借や受託サービスを利用するなど、機器ごとの稼働面積や費用対効果を踏まえた絞込み等も重要だとしている。
※令和元年度採択の水田作実証地区の分析に基づく考察。
出典:令和元年度スマート農業実証プロジェクトの成果について(水田作)(農林水産技術会議事務局・農研機構)(2022年8月)
スマート農業実証プロジェクト(水田作)の中山間の集落営農法人の事例では、田植機・コンバインを隣接集落とシェアリングすることで、10a当たり機械・施設費(償却費)を56.8千円から50.0千円へ12%削減した。
※同資料は、非使用時期に隣接経営体に貸与する簡易な方法では効果は限定的とし、より広域な産地単位で作業・オペレータを共同管理し稼働面積を大幅に拡大する工夫が必要と考察している。
出典:令和元年度スマート農業実証プロジェクトの成果について(水田作)(農林水産技術会議事務局・農研機構)(2022年8月)
要件や金額は年度や都道府県で変わります。申請前に必ず窓口で確認してください。
令和8年度予算の「担い手への農業用機械・施設の導入」(地域農業構造転換支援事業・新規就農者チャレンジ事業)では、補助率が購入は3/10以内、リースは定額(取得額相当の3/7)で、補助上限は個人1,500万円、法人3,000万円とされている。
※対象は地域計画に位置付けられた担い手(認定農業者、認定新規就農者等)で、新規就農者チャレンジ事業は65歳未満の認定新規就農者。経営面積拡大等の成果目標の選択が必要で、対象地域の要件もある。
新規就農者育成総合対策の経営発展支援事業は、機械・施設、家畜導入、果樹・茶改植、機械リース等を対象に、都道府県支援分の2倍を国が支援する(国の補助上限1/2、例:国1/2・都道府県1/4・本人1/4)。国費上限は500万円とされている。
※対象は認定新規就農者(就農時49歳以下)。経営開始資金の交付対象者は上限250万円。都道府県が支援することが前提で、地域計画早期実現支援枠(国費上限600万円)もある。令和8年度予算概算決定時点の内容。
生産方式革新実施計画の解説資料では、費用対効果が見込めるよう、農作業の受託やスマート農業機械のリース・レンタル等のサービスの利用や、グループでの共同利用を通じた共同申請も検討するよう示している。計画にはスマート農業技術活用サービス事業者による農作業受託等の措置を含めることもできる。
※認定には、取組品目の作付面積が申請者のおおむね過半であること等の「相当規模」や、労働生産性を5%以上向上させる目標等の要件がある。
出典:スマート農業技術活用促進法について(令和7年4月版)【分割版2】生産方式革新実施計画(2025年4月)
サービスを使わない理由として「利用料が高い」「希望の日時に予約が取れない」を挙げた人もいます。
同ガイドラインは、サービス提供事業者に対し、料金体系(追加費用を含む全て)、機械の故障や収穫の損失等に関する責任範囲・保証内容、農業者が実施すべき事項(例:農薬の準備、ほ場進入路の確保)などの表示を求めている。天候によるサービス提供時期の変更等が利用者の経営に多大な影響を与える可能性があることにも留意するよう求めている。
※ガイドラインは事業者向けの表示の指針であり、全事業者が準拠しているとは限らない。
出典:農業支援サービス提供事業者が提供する情報の表示の共通化に関するガイドライン(2021年3月)
利用中のサービス以外にも利用を希望するサービスがある農業者に、それを現在利用していない理由を聞くと、「利用料が高いから」「希望する作業の有償サービスが見つからないから」「今までは有償サービスを利用する必要性を感じなかったから」がいずれも27.7%だった(複数回答)。
※未利用で利用意向がある者では「そもそも有償サービスについて具体的に調べていない」が44.3%で最も高かった。
出典:令和7年度 食料・農林水産業・農山漁村に関する意識・意向調査 農業支援サービスに関する意識・意向調査結果(2026年6月)
令和5年度の同種調査では、希望する一部の有償サービスのみ利用できている農業者(1,462人)が残りを利用していない理由として、「利用料が高いから」26.2%のほか、「希望の日時に予約が取れないから」15.1%が挙げられた(複数回答)。
※令和5年度(2023年)調査の結果。令和7年度調査の公表資料本文ではこの選択肢の割合は示されていない。
出典:令和5年度 食料・農林水産業・農山漁村に関する意識・意向調査 農業支援サービスに関する意識・意向調査結果(2023年12月)